チラシの裏

岸優太くん担当

お兄ちゃん、ガチャってやばい

極度のストレスからタバコやお酒を過度に摂取して辞められなくなる、みたいな人ってたくさんいると思うんですけど 私の場合ジャニーズだったっぽい。この記事とはなんの関係もないんですけど

去年、友達んちで少クラを見せられ ガムシャラ1年分のBlu-rayを貸してもらいあれよあれよとJr.の岸優太くんにハマり、勢いだけで買った岸くん初主演連ドラ「お兄ちゃん、ガチャ」のbox…カッコイイカワイイ〜話は流石野島意味不明…ってストーリーを理解しなくても充分癒されていたんですけど、今更もう一度見返したら このドラマ意外と怖いこと言ってるな・・・と思ったので書きます。 ネタバレは、しています!あと長い

 

育児放棄気味の少女漫画家の母、怠け者のコスプレ姉、すぐ暴力を振るう弟、嘘泣きすれば許されると思ってる妹などに家事全般を押し付けられて日常にうんざりする主人公の雫石ミコちゃんが、"人並みのメルヘンを味わいたい"と通い始めたバレエ教室で、お兄ちゃんガチャの存在を知る。500メダルで1回ガチャを引くことができて、中のバスボムみたいなやつを一晩お風呂につけると容姿端麗なお兄ちゃんが出てくるっていう、書いててなんかよくわかんない設定。
お兄ちゃんにはS、A、B…っていうソシャゲと同じようなランク付けがあり、ハズレだと田中やワッキーが出てくる。この物語には人権がないのか。本契約して本当のお兄ちゃんになってもらうまでは週に1000メダルかかるが、バレエ教室のお嬢様 蛇崩ナツコは既にAランクのお兄ちゃんを5人抱えているのに 数年に1度出るか出ないかといわれるSランクを狙ってガチャを引きまくっている。そんな中意を決してガチャを引いたミコは単発でSランクを引いてしまう。引き運強い!
でもSランクお兄ちゃんは自分の意思がはっきりあって(実は輪廻天性した魂がガチャには入っていて〜とかSランクは前世の記憶が残ってて〜とかいう設定がある…)、お兄ちゃんになってくださいっていうミコの願いを拒否する。ミコに似合うお兄ちゃんが見つかるまでSランクお兄ちゃんのトイに手伝ってもらいながらガチャを引いて、一緒に生活して見極めて気に入らなかったら消去する…っていうのを繰り返して話は進んでいきます。あとはググってください!

 

これ、初見のときはソシャゲ課金に対する皮肉なのかなとか思ってたけど全然違った。このお話の中のお兄ちゃんって、アイドルオタクから見たアイドルそのものだった。所詮他人同士でお互いを尊重し合うことで成り立つ関係性(それもあくまで理想 )じゃなくて、プラトニックで純粋な好意だけど一方通行でしかない憧れと愛のお話というか。
よく見るとこのストーリーに出てくる四葉以外の女の子は、みんな周りにどう思われたいかを気にしている。それが女の子のマジョリティなのかもしれないけど。周りが羨ましいって思ってくれる、”私だけを見てくれるランクの高いお兄ちゃん”が欲しくて みんなガチャを引くんだよね。四葉だけは、四葉のことを見てくれる本当のお兄ちゃんがいたから(過去形になってしまうけど)周りにどう思われたいかを過度に気にしていない。きっと一方通行でない愛があったから。それでも、四葉もお兄ちゃんがいなくなってしまって寂しい心を埋め合わせるために お兄ちゃんが欲しい ってガチャを引くんだけど。

 

6話のメロ回で、女子はみんな性悪で 道ですれ違うたびにあの子には勝った、あの子には負けた、って女の子は日々戦いの連続なんだとメロが言うんだけど、まさにリアコ思考のアイドルオタクの界隈ってまさにそんな世界のように感じる。周りと比べて自分がどうかで幸福度が決まるから、逆説的に愛に飢えてしまうように見える。
トイの「ミコにはいい子のままでいてほしい。素直で純粋なまま。」というセリフもすき。前世の記憶の中では、トイは四葉と本当の兄妹同士だったけど、ミコと暮らすうちに本当の兄妹みたいな愛や絆が生まれてたんだよな〜。トイは最初から ミコのお兄ちゃんにはなれないって拒否し続けてきたけど、前世の記憶が戻って(トイは前世で四葉と本当の兄妹だったが事故で亡くなっていて、その魂がガチャに入ったというファンタジー設定)四葉と本契約するときになって 最後にミコを見て笑顔で泣くトイくん、もちろん記憶が消去されてしまうからってのもあるけど そこにあると思っていた愛が報われないものだったと気づいた寂しさがあると思った。それ自体が歪で 空虚で まぼろしの愛だったことに気づいた寂しさ。それらは偽物ではないけど、記憶は消去されて書き換えられるから それ自体がなかったことにされるってご都合主義的だけど怖い設定だな〜
結局 四葉のお兄ちゃんになったのはあきひこ(四葉のお兄ちゃんの名前だと思われる)なので、トイのことを覚えているのは世界でミコだけなのに、ガチャの記憶って成長したらどんどん忘れていっちゃうんだよね…。トイは、ミコのなかでもまぼろしになっていくの… 偶像の脆さ…。

 

ミコはお話の中で ガチャを引いては気に入らないとガンガン切り捨てていくんだけど、そうして選んで捨てる繰り返しの先にはなにもないままお話が終わるから、野島伸司って怖〜いって思いました。アイドル業界の闇の深淵…。しかもそれジャニーズのタレント使ってやるんだ…っていう。ジャニーズが好きな人が見るドラマなのに…すごいね…頭おかしい

 

 

 

あと岸くんのこと全然書いてなかったから書かせてください。かねてから演技派Jr.って言われている岸くんの演じるトイくんは、ドSのSランクとか言ってるんだけど Sって何…どういう…?確かにミコちゃんに当たり強いね…?って感じで頑張っていてかわいい。そもそも設定がよくわからないから深く考えるのはやめよう!
あとビジュアルがカッコイイからOK
特典のメイキング見ると、この俳優陣における座長は鈴木梨央ちゃんだった!りおちゃん格好良い!って感じでとても良いと思いました。メイキングの感想を3行で言うならば「涙・筋肉・乳首」です。
結局岸くんのことでもない感想しかでてこなかった

 

散々書いたんだけど結局そういうふうに考えててもアイドルオタクってそうそうやめられないからまた怖い。マジで終わりがない。どうしよう!
とりあえず、頭空っぽにして見ればトンチキ設定だらけでずっと楽しめるドラマだと思います。Jr.もたくさん出てくるし、りおちゃんの演技は凄いし(1番凄い)、EDのきしちかとお兄ちゃんズの歌とダンスも昭和っぽくて良い。本編は通してずっとトンチキなので面白いです。興味のある方はぜひ!

ここまで読んでくださりありがとうございました!